2013年1月2日水曜日

2013年明けましておめでとうございます

Prosit Neujahr!

縁起物の煙突そうじ屋さんと四葉のクローバー



  こちらの習慣に則って、大晦日をにぎやかに過ごして新年を迎えました。娘の友人メラニーからシルベスター(大晦日)のパーティに招かれ、市電でウィーン北部のグリンツィングへ出かけました。グリンツィング一帯はぶどう畑が広がり、採れたてのぶどうで作ったワインを飲ませるホイリゲがあちこちにあります。また、ここは古くからの高級住宅街としても有名です。

  市電38番の終点グリンツィングで降り、駅前のバス通りを曲がると、細い急な坂。監視カメラを取り付けてある邸宅を両側に見ながら、5分ほど喘ぎながら上りました。その時、ふと後ろを振り返ると海が見えるのでは、という気がしました。なんだか芦屋の六麓荘や神戸の御影の坂を歩いている気分になったからで、一瞬、無性に神戸の海が恋しくなりました。

  坂を登り切り、平坦になったところのすぐ先にメラニーの家がありました。メラニーはオーストリア人の父とアメリカ人の母とのハーフで、22歳の娘ソフィーと20才の息子アレキサンダーがいます。その宵に集まったのは隣りに住む両親、近所のスイス女性と可愛い娘、IAEA勤務のイタリア人夫妻とその3人の子供達でした。

  主に英語、時々オーストリア語?の会話で、 色々な話が飛び出しました。各国のクリスマス飾りの違いが話題になった時には、クリスマスにツリーを飾る習慣が1810年代ドイツからオーストリアに伝わり、プロテスタントの教会を中心に広まったことをメラニーがとうとうと話していました。また、「ドイツ語の単語は変だ」という話にもなりました。私でも知ってる違いは、オーストリアではトマトのことを「パラダイザー」、ジャガイモは「エアドアプフェル」といい、ドイツ語の「トマーテ」や「カートッフェル」より優雅な感じ(?)がします。私が一番興味を持っていたのは、メラニーのお母さんはアメリカ合衆国の何処から来たのか、ということでした。尋ねようと思っていたら、陽気なイタリアのお母さんが、単刀直入に「ところでお2人はどのように知り合ったの」と質問してくれました。すると、メラニーのご両親は50年前、スタンフォード大学で知り合ったとのこと。「スタンフォードならメンロパークにいたことがある」と私が言うと、そこから「カリフォルニアはよいところだ」という話に花が咲きました。

  デザートのチョコレートフォンデュをいただいたところで23時。自宅の窓から真夜中の花火を見たいのでと、お暇を告げたところ、「じゃ、ちょっと早いけれど、ロケット花火を打ち上げて、プロセッコで乾杯しましょう」ということになりました。アレキサンダーが打ち上げたロケット花火は見事なもの、「プロースト!」と全員にチンチンと乾杯して、坂を大急ぎで下りました。

   家に帰りつき、ラジオを入れた途端、シュテファン大聖堂の鐘が鳴り響き、第二の国歌「美しく青きドナウ」が流れ、花火が轟音と共に何発も打ち上がりました。

向かいの家の煙突から上がる花火と月



       
明けましておめでとう! プロースト! 乾杯!



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