2013年8月15日木曜日

いざ ポッツォレンゴへ

   
   スイス側からカートレインに乗り込む
トンネルを出てるとイタリア!

マッジョーレ湖のながめ 
ホテル・ラ・パルマ

 2013年7月10日(木)、シンプロン峠をカートレインで越え、イタリア・マッジョーレ湖畔のストレーザに宿泊。選んだホテル・ラ・パルマはミシュラン二つ星で、眺めがよく、優雅に一晩を過ごした。翌日はアウトストラーダでミラノを横目で見ながら、いよいよポッツォレンゴへ。その途中、モンツァのサーキットに立ち寄り、スターリング・モスの銅像に敬意を評してきた。イベントのない日だったので静まり返っていたが、モータースポーツファンらしき人がちらほらいた。この強烈な陽射しの中、ガラガラのサーキットをわざわざ見に来る物好きもいるもんだ、などと思いながらもモスの銅像の写真を撮っていると、近くをぶらぶらしていた英国人らしきオッサンが「ハロー」と、うれしそうに手を降ってきた。自分たちと同類だと思ったらしい。また、ミッレミリアのスタートポイントであるブレシアの町の様子も見に行った。ミッレミリアは、ブレシアからローマまで1000kmを走るクラシックカーのラリーだ。


スターリング・モスとモンツァにて

 ポッツォレンゴへ行くには、アウトストラーダA4をシルミオーネ出口で降りる。ブレシアからは約50kmだ。一般道に入って小さな村を過ぎ、のんびりした田舎道を走っていたら「ストラーダ デイ ヴィーニ」という標識があった。気がつくと、道の両側はブドウ畑が広がっている。まさしく「ワイン街道」。「すごい、ワイン街道なんだ!」と騒ぐ。ナビはチェックしていた地図のとおりに誘導してくれ、目的のワイナリー「マラヴァジ」の看板のところで曲がると「ここが目的地です」とのこと。マラヴァジのエドが予約をしてくれた"B&Bデラコルテ"の前で停まった。

デラコルテの入り口

コルテ デイ レオーニの門

デラコルテ前のブドウ畑
 インターフォンを押してしばらくすると、男性の声で「今日泊まるの?」と。「そうです。」「すぐ行くから、ちょっと待ってて。」建物のドアが開くかと思っていたら、建物横にある大きな門が開いて、シャツをズボンに突っ込みながら初老のオッサンが出て来た。「今日泊まるのね、いいですよ。」そりゃいいでしょう、予約してあったんだから。「今夜、一泊?」とオッサン。ちょっと心配になって「(???)マラヴァジから予約が入っていると思いますが、3泊です。」と言うと、「3泊?!今、マイハズバンド(my husband)がすぐ来るから、マイハズバンドが来たらわかるから!」
 しばらくすると、見よ、美人のマイハズバンド(?)が現れた!「アー!今日は11日だった。今朝、宿泊の予定表をチェックしなかったわ!ハイハイ、お泊まりの予約は入っています。こちらにどうぞ。」(彼女はイタリア語でしゃべっていたが、その時は言っていることが不思議と分かった!)マイハズバンドは、2階の黄色で統一した可愛い部屋に案内してくれた。彼女がもう一人分のベッドメーキングを始めたので、階下に降りて、オッサンに「何処か近くのレストランを教えてください」と訊ねた。「ニクがいいか、サカナがいいか」とオッサン。「いや〜、別にどちらでもいいです。」オッサンは「ここ肉料理だけだけど、この地方料理の店でトーレ(塔)の下にある。ここは肉も魚も、キ、キチン、ポロもあって(チキンと言いたかったらしい)、ボリューム満点で美味しいけど、店内の趣味は悪い。この店はビールとピッツァが美味しいけど、ちょっと騒がしい」などとまくしたてながら、それぞれの店のカードをくれた。部屋のチェックを終えて2階から降りてきたマイハズバンドが、娘にイタリア語で「このお店は農家レストラン。アグリツーリズモ。地産地消で美味しいの。おすすめのレストランだけど、道順はややこしくて説明できない。あー、ナビがあるなら、大丈夫」と教えてくれた。他にも「美味しいけれど高いお店」というおしゃれなレストランなどを紹介してくれた。さすが、マイハズバンド。貴重な情報をありがとう。

右がオッサン
右がマイハズバンド
  部屋に落ち着いて、娘と顔を見合わせた瞬間「MY HUSBAND!」と二人で同時に叫び、その途端に笑い転げた。笑いは止まらなくて、二人ともお腹が痛くなるほど笑い、転げ回った。「マイハズバンド」と聞いて、娘は本当に男性が出てくると思ったらしい。今はそういう時代なのかしら?ウィーンでゲイパレードの見過ぎに違いない、と私は思った。私はオッサンが英語で「マイワイフ」と「マイハズバンド」を言い間違えているのだとわかったが、必死で英語を話すあの時のオッサンの顔を見て、笑えなかった。それからというもの、「マイハズバンド」を思い出すたびにクックックっと笑い出してしまう。その笑いは質が悪く、始まると止まらない。今でも夜中に「マイハズバンド」を思い出すと、ひとしきりクックックが始まる始末。(つづく)

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