2014年6月5日木曜日

たてんかな我が旗を 早慶戦観戦

東京六大学野球選手権で慶應義塾大学優勝
2014年6月1日(日)、「初夏の爽やかな風にのって三色旗がはためいた」と言いたいところだが、その日は真夏のような暑さだった。神宮球場三塁側は幸いにも太陽を背に受け、風が吹くと涼しいので、内野席に座ってしばらくするとその過酷な状況にも慣れてきた。

 それにしても何年振りの早慶戦だろうか? 学生の頃、規則の厳しい寄宿舎から出て、週末になると本郷の叔母宅でのんびりするのが常だった私は、そこにタイミングよく上京してきた父と早慶戦に出かけたことが何回かあった。そうか、父は早慶戦に合わせて東京に出て来ていたのだと、今になって気がついた。優勝した年もあった。周りの人と肩を組んで「丘の上」を歌い、試合の後は銀座のライオンでビールを飲んだ覚えがある。

 野球の中でも六大学野球のファンで、だんぜん慶應義塾大学贔屓なのは、小さい時から父や、叔父たちから「若き血」を教え込まれたせいだ。何も分からない幼いころから「わかきちにもゆるもの、、、」と歌っていた。



若い父親と喜ぶ将来の塾生 
監督のインタビュー

塾歌斉唱
「都の西北」を聴いて、「丘の上」を歌う前に、夫は神宮絵画館前に行くという。何年か振りの「丘の上」なのにとしぶしぶ席を立った。優勝パレードが絵画館前から三田山上まであるのだ。その先頭に立つのは塾長が乗る慶應義塾大学自動車部の1931年式A型フォードで、このナンバープレートは「3 な0941」警視庁から払い下げてもらった車だという。自動車部OBの夫の説明だ。娘は中学生のころ、このフォードに2回も乗せてもらったことがある、彼女の自慢の種だ。何十年も経つのに。



 慶應義塾大学自動車部部員はトラックで日吉から運んだフォードを下し、燃料を入れて塾長をお乗せする。塾長は球場から学生たちと歩いて絵画館前に到着。

自動車部監督と歓談する清家塾長
もうすぐ取り壊しの始まる国立競技場横から出発



 三色旗、塾長の乗るフォード、チアガールズの列に続く選手たち、「今日の試合は打撃戦で面白かったよ」と大拍手をして見送った。私の最後の早慶戦観戦となるだろうと思いながら、地下鉄外苑前へ向かい、銀座で祝杯を上げた。うれしそうな父や叔父たちの顔が思い浮かんだ慶早戦だった。



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