そうこうしているうちに、「花の小道」の吉田さんと知り合いました。苗の品質はよいし、新しい種類が毎年出て来るし、親切に教えてくれるので、断然、花苗は「花の小道」と決めました。吉田さんと話しているうちに、武田和久さんが運営している社会福祉法人「緑の風」と、花苗とラン栽培農場の「緑風舎」を立ち上げるのに吉田さんが協力なさったことを知ってからは、花のことは、もっぱら吉田さんに頼るようになりました。
「八ヶ岳山麓原村から北杜市にかけての花苗生産者の市を、三分の一湧水館駐車場でするよ」と吉田さんから聞いたのは2010年のことでした。とても新鮮に響いたのは「原村から北杜市にかけての生産者を集めて」ということでした。八ヶ岳山麓には長野県茅野市、原村、富士見町、山梨県北杜市(小淵沢町、大泉村、長坂町など)が点在しています。しかし、その村、町、市には、八ヶ岳山麓にあるという一体感がありません。それなのに、その人々が一緒になって、八ヶ岳ファーマーズマーケットを開催しようというのです。驚きました。
八ヶ岳山麓の縄文文化に接しているうちで気づいたのですが、茅野市の尖石遺跡、富士見町の井戸尻遺跡、北杜市の金生遺跡など数々の重要な遺跡があるのに、それぞれの考古館の活動はバラバラで、あっち向いたりこっち向いたりしています。八ヶ岳縄文文化圏を統一して八ヶ岳縄文王国(縄文時代には王様はいなかったのに「王国」は、可笑しいですが「縄文王国」という名は、全国で八ヶ岳山麓の縄文を指して使われています)を作れば、世界遺産登録を目指している三内丸山遺跡を中心とする北海道 • 北東北縄文回廊と渡り合えるのは間違いなしと、常日頃、考えています。でも地域の人々は、それぞれの遺跡を固守してほとんど行き来はありません。統一するなんてことは無理と言われたこともあります。私の夢でしかないのでしょう。
県境を越えて、八ヶ岳のファーマーズの集りを「花の小道」の吉田さんが押し進めているのを見ていると、若い考古学者たちが地域の古い恩讐(?)を越えて、八ヶ岳山麓縄文王国の夢を実現してくれる時が、来るかも知れません。
北杜市のゆるキャラハッピイのお出迎え |
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緑風舎のブース |
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日野春ハーブガーデン |
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金賞 吉田さんの作品 |
「今回は駐車場を増やして専門の警備員も配置するよ。コンテナガーデンコンテストは金賞3万円だよ」とコンテストに誘われましたが、急なことだったので尻込み、様子を見ようと出展しませんでした。蓋を開けたら、何と御大将吉田さんが見事金賞受賞!
「ふわっとした感じでインパクトがない」などと私は評してしまいましたが、吉田さんの奥さんは「金賞取ってなんだか大変喜んでる」とのこと。酷評して悪かったなあと反省。審査員は「八ヶ岳倶楽部」の柳生真吾さんです。
喜んでいる吉田さん |
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Cabinのオーナーの作品 |
毎年のように通った英国のチェルシーフラワーショウは、今年で100回記念。現地では盛り上がっているだろうなと思いながら、寄せ植えコンテストを見て回っていました。すると、とてもシックで、それでいて主張性のあるコンテナガーデンを見つけ、一緒に見ていた友人と「これはいいわね、賞を取ってもよかったと思う」 と話し合いました。
帰り道、気に入りの雑貨店Cabinに立ち寄りました。そこで、「いいね!」と言っていた
コンテナガーデンは、Cabinのオーナーの作品だったことが分かり、さすがだ、私が審査員なら金賞にする、などと大騒ぎしました。Cabinは富士見坂の途中にある雑貨屋さんで、オーナーとは数十年来の知り合いです。いつも目新しい、好みのよい品物が並んでいます。